八正道 2021 7 23
今日は、仏教の教えである「八正道」について書きましょう。
八正道の中で「正思」について書きます。
正思とは、文字どおり「正しく思う」ということですが、
現代人には、そういうことは難しいでしょう。
次から次へと雑念が浮かび、
心が暴れ馬のようになって制御できないでしょう。
本来であれば、「正思」があってこそ、
「正しく語る」ということになります。
しかし、なかなか正思ができない現代にあっては、
先に「正語」の訓練をすることも、ひとつの方便になるでしょう。
常日頃、優しい言葉遣いを心掛けている、
相手に寄り添う言葉を心掛けている、
相手を励ます言葉を心掛けていると、
暴れ馬だった心も落ち着いてくるということです。
最初から心の制御は難しいと思います。
仏教的には、心の「三毒」と言って、
「貪欲」、「瞋恚」(しんに)、「愚痴」というものがあります。
つまり、欲望、すぐ怒ること、愚痴によって、
心は、乱れに乱れて、暴れ馬のようになってしまう。
だからこそ、心の制御は難しい。
しかし、心をコントロールしなければなりません。
天国と地獄は、厳然として存在します。
人間は死ぬと、魂だけ、いや心だけになります。
その時、心が乱れていると、どうなると思いますか。
これは、キリスト教にも言えることです。
イエス・キリストは、山上の垂訓で、このように語りました。
憐れみ深き者は、幸いである。
あなた方は、神によって憐れみを受ける。
心清き者は、幸いである。
あなた方は、神を見る。
イエス・キリストの真意が、八正道から見えるでしょう。